FOREST TABLEができるまで / 取材レポート
FOREST TABLEは発売から20年。
様々な理由で一時的に製作を休止していましたが、安定した材料供給・信頼できる製作工場と出会えたことにより、復刻版として製作を再開することとなりました。
そこで10月初頭、製作工場のある北海道旭川へ視察を兼ねて訪問してまいりましたので、ご紹介したいと思います。
※復刻についてはこちらで詳しくご紹介しています「FOREST 20th -森からのめぐみを次の世代へ」
この時期の北海道といえば既に肌寒い気候のはずが、Tシャツでもいられるくらいの気温。訪問先の工場の担当の方が、今年はじめてエアコンを取り付けたとおっしゃっていましたので、北海道の夏もここ数年でかなり暑くなっているようでした。
写真は旭川空港近くの風景なのですが、見渡す限り雄大な景色はとにかく圧巻です。
FOREST TABLEのスタンダードラインで使用している木材は、北海道原産のイタヤカエデ材です。
イタヤカエデ材の特徴は、非常に硬くて耐久性が高いため丈夫。衝撃に強く摩耗しにくい木材のため、農作業などで使うスコップなどの柄（持ち手）の部分やボーリングのピン、ピアノの鍵盤などにも使われています。
写真は、製材前のイタヤカエデの原木。
年輪は緻密で木目が均一で美しく、表面の手触りもとても滑らか。
硬いため加工が難しそうに思われるかもしれませんが、適度な弾力性があるため切削や研磨がしやすく、細かな細工が必要な工芸品や楽器製作にも適しているのです。
そんなイタヤカエデを使い、それぞれのパーツを作っていきます。
天板は板状の材を一本ずつ、はぎ合わせて（つなぎ合わせて）一枚板のように仕上げます。
横から見ると手の指を広げて組んでいるような様子にも見えますね。
このはぎ合わせ、一点ずつ板目が異なる材を組合わせていくのですが、向きや組み合わせる順番で表情が変わるため熟練した職人の感覚とセンスが必要となる部分です。
天然木なので伐採した時期や場所・生育状況によって個体差があるため、全く同じにものは作れません。それは木を扱うことの難しさでもありますが、逆に考えると自然の物を扱う面白さでもあると思うのです。こういった背景を知っていると、家具を見る目が変わるってくるのではないかと思います。
FOREST TABLEにはデザイン面でも様々な点にこだわりを詰め込みましたが、中でも特にこだわったのは脚部に採用した「５枚ほぞ組」という見せる組み手です。
このつなぎ部分の加工には熟練の職人技が必要となる繊細な部分で工場では職人さんがひとつひとつ手作業で部材を作ります。
組合せはミリ単位で調整し確認しています。
最後に接着剤を塗布して組み合わせ、専用の圧着機械で挟んでしっかりと固定します。
組み上がったばかりの脚部。とてもきれいな仕上がりです。
天板をのせる天板受けと幕板とつなぎも安易にネジやビスなどを用いず、昔ながらの木工の技法である相欠きで接合しているためスッキリとした仕上がりとなっています。
シンプルに見えて考え抜かれたフレーム構成が、全体の印象を上質なものへと押し上げてくれます。
カーフの家具の仕上げの多くはオイル仕上げとなっています。それは、木が持つ豊かな表情や、呼吸を極力妨げたくないという考えからです。
オイル仕上げはウレタン塗装やラッカーなどとは違い、お手入れがをしやすいのも良い点だと思います。また、経年変化を楽しめるため、日々の暮らしで変化する木の表情も楽しんでいただけたら嬉しいです。
木のお手入れについてはこちら>>
展示店舗 / karf代官山
> 商品のご購入はこちら
編集後記
今回、取材にご協力いただいた製作工場の皆さまには大変お世話になりました。
私たちが撮影しやすいようにと工程を合わせてくださったり、材木工場などをご紹介くださったりとお手を煩わせてしまった部分もあったかと思います。この場を貸りて心より感謝いたします。
技術のある職人さんをたくさん抱えていらっしゃる信頼できる製作先様ですので、FOREST TABLEも自信を持って販売させていただきます。
ぜひ、店頭でつくりの確かさをご体験いただけたらと思います。
FOREST TABLE復刻の軌跡を記した、こちらの記事もぜひご覧ください。
FOREST 20th -森からのめぐみを次の世代へ
様々な理由で一時的に製作を休止していましたが、安定した材料供給・信頼できる製作工場と出会えたことにより、復刻版として製作を再開することとなりました。
そこで10月初頭、製作工場のある北海道旭川へ視察を兼ねて訪問してまいりましたので、ご紹介したいと思います。
※復刻についてはこちらで詳しくご紹介しています「FOREST 20th -森からのめぐみを次の世代へ」
この時期の北海道といえば既に肌寒い気候のはずが、Tシャツでもいられるくらいの気温。訪問先の工場の担当の方が、今年はじめてエアコンを取り付けたとおっしゃっていましたので、北海道の夏もここ数年でかなり暑くなっているようでした。
写真は旭川空港近くの風景なのですが、見渡す限り雄大な景色はとにかく圧巻です。
FOREST TABLEのスタンダードラインで使用している木材は、北海道原産のイタヤカエデ材です。
イタヤカエデ材の特徴は、非常に硬くて耐久性が高いため丈夫。衝撃に強く摩耗しにくい木材のため、農作業などで使うスコップなどの柄（持ち手）の部分やボーリングのピン、ピアノの鍵盤などにも使われています。
写真は、製材前のイタヤカエデの原木。
年輪は緻密で木目が均一で美しく、表面の手触りもとても滑らか。
硬いため加工が難しそうに思われるかもしれませんが、適度な弾力性があるため切削や研磨がしやすく、細かな細工が必要な工芸品や楽器製作にも適しているのです。
そんなイタヤカエデを使い、それぞれのパーツを作っていきます。
天板は板状の材を一本ずつ、はぎ合わせて（つなぎ合わせて）一枚板のように仕上げます。
横から見ると手の指を広げて組んでいるような様子にも見えますね。
このはぎ合わせ、一点ずつ板目が異なる材を組合わせていくのですが、向きや組み合わせる順番で表情が変わるため熟練した職人の感覚とセンスが必要となる部分です。
天然木なので伐採した時期や場所・生育状況によって個体差があるため、全く同じにものは作れません。それは木を扱うことの難しさでもありますが、逆に考えると自然の物を扱う面白さでもあると思うのです。こういった背景を知っていると、家具を見る目が変わるってくるのではないかと思います。
FOREST TABLEにはデザイン面でも様々な点にこだわりを詰め込みましたが、中でも特にこだわったのは脚部に採用した「５枚ほぞ組」という見せる組み手です。
このつなぎ部分の加工には熟練の職人技が必要となる繊細な部分で工場では職人さんがひとつひとつ手作業で部材を作ります。
組合せはミリ単位で調整し確認しています。
最後に接着剤を塗布して組み合わせ、専用の圧着機械で挟んでしっかりと固定します。
組み上がったばかりの脚部。とてもきれいな仕上がりです。
天板をのせる天板受けと幕板とつなぎも安易にネジやビスなどを用いず、昔ながらの木工の技法である相欠きで接合しているためスッキリとした仕上がりとなっています。
シンプルに見えて考え抜かれたフレーム構成が、全体の印象を上質なものへと押し上げてくれます。
カーフの家具の仕上げの多くはオイル仕上げとなっています。それは、木が持つ豊かな表情や、呼吸を極力妨げたくないという考えからです。
オイル仕上げはウレタン塗装やラッカーなどとは違い、お手入れがをしやすいのも良い点だと思います。また、経年変化を楽しめるため、日々の暮らしで変化する木の表情も楽しんでいただけたら嬉しいです。
木のお手入れについてはこちら>>
展示店舗 / karf代官山
> 商品のご購入はこちら
編集後記
今回、取材にご協力いただいた製作工場の皆さまには大変お世話になりました。
私たちが撮影しやすいようにと工程を合わせてくださったり、材木工場などをご紹介くださったりとお手を煩わせてしまった部分もあったかと思います。この場を貸りて心より感謝いたします。
技術のある職人さんをたくさん抱えていらっしゃる信頼できる製作先様ですので、FOREST TABLEも自信を持って販売させていただきます。
ぜひ、店頭でつくりの確かさをご体験いただけたらと思います。
FOREST TABLE復刻の軌跡を記した、こちらの記事もぜひご覧ください。
FOREST 20th -森からのめぐみを次の世代へ
